子どもの将来 子育て

転ばぬ先の杖で大きく転ぶ

今回は子育てのコツのパート2で

「物事を長期的に考える」

という話をしたいと思います。以前の記事は以下です。

子育てのコツ

受験がゴールではない

受験が近くなってしまうと親御さんは受験のことで頭がいっぱいになってしまいます。

「何とかして合格させたい」

という気持ちはわかります。当然ですが、親としてはその気持ちは十分にわかります。

ですがそのために普段はやらないことやってしまう場合もあります。必要以上の過干渉ですね。

あるい受験に限らず「子どもに苦労させたくない」ということで「転ばぬ先の杖」をしてしまうことがあります。

実際にこの「転ばぬ先の杖」というのは子どもが転ばないように親が先手を打つことです。

ですがそれができるのは親が生きている間だけです。ほとんどの場合は今から子どもが生きている期間は親が生きているよりも長いわけです。

そうするとずっと見てるわけにはいきません。いつかは1人でやっていく必要があります。

また、生きていたとしても親は年老いてしまうと助けてあげることはできません。そのときにどうするのでしょうか?

大切なことは転ばないことではない

これから生きてく上で失敗しないということはありません。インターネットの世界で言うと成功する確率は20%以下です。

大抵は10%ぐらいです。その10%のために頑張って仕事をしているのです。

そうすると90%は失敗なのです。それを全く失敗しないようにしようなというのは無理な話です。

それよりも大切なことは次のことです。失敗しないことではなく、

・大きな失敗をしないようにすること、そのための小さな失敗をさせていくこと。

そしてもう1つは

・例え失敗してもそこから立ち上がるように指導していくこと

その2つだけです。そうすると子どもは育っていきます。当然途中では痛い思いするかもしれません。

ですが、それは大きな失敗をしないための経験なのです。

受験で成功して、人生で失敗するという話

例えば親御さんが徹底して管理して子どもを志望校に合格したとします。

そうするとそれは親が管理してできたようです。そうするとどうなるのか?

その支えがなくなったときは子どもは1人でできる力はありません。

親がお膳立てしない限りはいつまでたってもできない子になってしまいます。

例えば、舐めた勉強をして合格してしまって

「自分は簡単にやればできる」

と思ってしまいます。そうすると社会にどうなのか?

社会ではそんなに甘いことはありません。学生の頃はあなたのお子さんはある意味お客さんです。

ですが社会人になったら今度は相手がお客さんになることがほとんどです。

今はお客さんなので

「塾ではわかりやすい説明をしてください」

と注文をつけることができます。ですが社会人になると今度は自分が相手の説明することを自分自身で理解してようにしないといけないのです。

決して相手がわかりやすい説明をしてくれることはありません。

例えば学校で人間関係のトラブルがあったとします。もちろん子どもが病気になるほどほっておくわけにはいきません。

が、それギリギリのところまで見てできるだけ子ども自身で解決させるようにします。

うちの息子は小4のときに奈良から三重に転校してきました。そのときに

「奈良に帰れ」

と言われたそうです。息子自身が悩んだそうです。

「どうすれば友達の仲間に入れてもらえるのか?」

と。それで考えたのが「人に優しくする」ということです。人に親切にしたり優しくしたりすると相手は嫌な気はしません。

そしてクラスの中に溶け込んでいたのです。それによっていわゆる不良と言われる人も仲良くなりました。

息子なりのスルースキルが身につけたのです。そうやって自分自身で学んでいくと社会に出たときもスルースキルは生きてきます。

それを親が文句を言って

「うちの子をのけ者にした」

と言ってしまうと子どもは一生それを解決することはできません。

会社に勤めました。自分と気の合わない上司となったときそのときに、親はその上司に対して文句を言いにいくのでしょうか?

「堀さん。何を言っているのですか?そんなことするわけないじゃないですか。そんな人はいるのですか?」

ですが実際にそういう人は存在します。塾の講師採用面接でも親が面接場所まで自動車で連れてくる親はいます。そこまではOK。

そして、子どもの面接が終わるまで、自動車で待機。当の本人と面接で話をしてみると、そういう子は自立できていません。

塾としては不採用です。そうするとその通知をした親から電話がかかってきます。

「どうしてうちの子が不採用になったのですか?」

とクレームです。担当の先生は本当は

「そんな子育てをしてるから子どもが自立できないんですよ」

と言いたいのをぐっとこらえて理由は何も言いません。それが現実なのです。

その子はもちろん学歴的には申し分のない子です。ですが自立ができてないのです。

社会人で自立できるのか?

実は自立は

「ある日突然できる」

というものではありません。日々子どもも自立させていくことで自立していきます。

そして、いつもうまくいのくものではありません。息子のときもそうでした。

小2のときにみんなの時間に遅れがちだったので

「明日から1人で起きるように」

と言って自分で起きるようにしたところ、逆に不安になり過ぎて失敗しました。

そんなこといろいろやりながら自立させていきます。

その子育ては社会人でも自立できるの?

その子育ては自分がいなくなっても1人でできるの?

と問いかけてやってみてください。

-子どもの将来, 子育て

© 2024 中学受験のための国語110番 Powered by AFFINGER5