大手の塾に通っているのに成績が上がらないということがあります。授業はみんな一緒に受けているのに自分の子だけできないと
と思ってしまいます。しかも勉強をしていないのではなく、ちゃんと勉強しているのに成績がよくない。
何が悪いのか?
そう思って親が教えてもバトルになって勉強にならない。そして、家庭教師に来てもらって教えてもらっているものの今一つ。
と心配をするかも知れませんが、まずは疑って欲しいことは次のことです。
実はやり方に問題があります。
そういった場合はお子さんの能力よりも、今やって方法に問題がないか見直す必要があります。
私が指導している実は成績が上がらない子の勉強法の原因に「大量の課題」「大量の宿題」があります。
やり方によりますが、大量の宿題をすると逆に成績が上がらなくなるのです。
確かに中学受験は何年も学年が上のことをやるので、ドンドンやらないといけませんが、そのやり方で成績が上がる子はいいですが、上がらない子はやり方を変える必要があります。
大量の課題で伸びない高校生
実は高校で特別クラスの「理数科」「特進クラス」といったコースに進んだ子の中で半数が授業についていけない学校があります。
平均くらいの子は何とかなりますが、それ以下になると「普通科」といったワンランク下の学力の上位層に成績で負けてしまいます。
というのはこれも中学受験の模試で偏差値が50を切っている子とパターンは同じです。同じ原因で成績が上がらないのです。
大量の課題で成績が下がる理由
その理由は
「頭を使って勉強をしていないから」
です。
ということはあるかも知れません。ですが、
「作業に追われてじっくり考える時間がない」
のです。実際にそういった子は転塾してやり方を変えると成績が上がることがあります。
と思うかも知れません。さらにいうと「1問1問を雑に解いている」というのもあります。実際の実例で考えてみます。
国語の意味調べ1つでも考える力はつく
こんな問題があったとします。
【問題】 カタカナを漢字に直しなさい 。
ヨウリョウよく仕事をこなす。
子どもが間違ったときどんな風に教えるでしょうか?親御さんでも塾の先生でも。
例えば、こんなパターン
【パターン1】最初から答えを教える
「【要領】と書くの」
与えられた課題はこれが一番早く終了します。ですが、こういった子の親御さんからくる相談は
「うちの子は漢字が覚えられないんです」
という質問です。ここでは子どもは漢字の意味もわからず、ただ記号として覚えているだけです。そういった覚え方であれば私も覚えられません。
単純に「∠・◇・〈・§」といった記号を覚えることと変わらないからです。
次はこんなパターンです。
【パターン2】辞書で調べてから答えを教える
(子どもは辞書で調べる)
(子どもは辞書の漢字をプリントに写す)
このパターンでは辞書を引くという行為は入っていますが、頭は使っていません。
そして、最後のパターンは
【パターン3】辞書で調べてからヒントを与える
(辞書で調べる)
要領
1 物事の最も大事な点。要点。「質問の要領がはっきりしない」
2 物事の要点をつかんだ、うまい処理の仕方。「要領が悪くてなかなか覚えない」「要領よく話をする」
デジタル大辞泉(小学館)より
こうやって、漢字が文章の中でどんな意味で使われているのか考えていくのです。
もっと言うと、
「わからない漢字、わからない語句は自分で推測してから辞書を引くようにする」
と模試での文脈力で力を発揮するわけです。実際の模試ですべて知っている単語ばかりではありません。
たがら、問題を解くときは
「こんな意味で使われているのでは?」
「多分こんな意味だろう」
と推測ながら解いていくのです。そうやって毎回頭を使って問題を解いていくのです。
また、辞書を引くときもそうやって予測しながらやっていくから力がつくのです。頭を使わないで、ただ辞書を引く出けでは作業になります。
と言われるかも知れません。だから、宿題が多すぎると
「身につく勉強ができない子が出てしまう」
のです。もちろん、それでもできる子もいますが、できない子もたくさんいるのです。
そして、勉強時間はかかっているのに模試の成績が伸びてこない・・ということになってたいるのです。
本当は、余裕のあるときに
「意味を予測しながら考えて辞書を引く」
「意味を考えて漢字を書く」
ということを最初に癖づけておかないといけないのです。これは「思考の方法」で、勉強のできる子はずっと頭を使って勉強をしているので成績が伸びるのです。
「毎回作業で辞書を引いて勉強している子」
VS
「毎回頭を使って【文脈力】を鍛えながら辞書を引いて勉強する子」
では。辞書を引いた数だけ力の差が開くのです。
イメージで言うと、筋力トレーニングで何も持たずに手を上げる子と手におもりを持ってあげている子の違いです。
毎回の課題でこれだけ頭を使う機会に差が出ると結果も当然違いが出てくるのです。
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